コロナ禍で「集まる」ことを前提とした活動が難しくなりました。例えば、夏祭りなどのイベントや子ども食堂は中止、定期総会は書面決議に変わりました。私が日ごろ関わっている地域では、「この際なので、地域で継続してきた事業を見直そう!」ということになりましたが、いちから話し合う時、「何を話していいかわからない」「こんなことを言ってもいいのかしら?」と、不安で発言が途絶えがちです。そこで、ファシリテーター役の私は、「地域にどんなモノやコトがあったらいいと思いますか?」と、誰もが話しやすい問いを立てます。一人ひとりにオープンクエスチョンでじっくり聞き、ホワイトボードに書き留めます。こうして書き出された意見を見ながら話すうち、ドンドン新しいアイディアが創発されていきます。そんな様子を目にすると、改めて、私たち一人ひとりには力があること、そして可視化の効果を実感します。「この技術を地域コミュニティの皆さんが持つと、地域活動がもっと楽しくなる」と信じて、日々活動しています。
(認定講師リレーエッセイ第42回 2021年9月5日)
ホワイトボードを活用した「ラウンドテーブル」(人と情報の交流の場)