【記事】チーム医療にも活きる、ファシリテーションの技術(第55回)

 

 

 

 

 

 

チーム医療にも活きる、
ファシリテーションの技術

     

金色 正広

(北九州市立八幡病院 麻酔科)

 

 

 

今、医療の分野では「チーム医療」が推進されています。私がファシリテーションを学び始めたのは、栄養サポートチーム(NST)のリーダーになってから。NSTは、栄養不良の患者を見つけ、病気の治療も考慮しつつ、栄養状態を改善して医療の質を高めていく多職種チームです。メンバーは、医師や看護師のほか、管理栄養士・薬剤師・言語聴覚士・理学療法士などで構成。個々の知識や意見を聞き出しながら合意形成し、介入することが必要です。しかし、そんな技術は(少なくとも私の時代)医学部では学べていません。なかなか実践できずにいた時、ホワイトボード・ミーティング®と出合ったのです。オープン・クエスチョンを使うことで、話していたようで実は話せていなかったこと、聞いていても聴けていなかったことに気付くようになりました。今では、外来診療で患者さんと話をする時も「最近どんな感じですか?」「もう少し詳しく教えてくたさい」「何かエピソードはありますか?」…と、自然に口から出ています。

(認定講師リレーエッセイ第55回 2022年5月10日)

 

患者さんともオープンクエスチョンで対話できるように

 

 

 

 

 

 

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