【記事】組織づくりに活きるファシリテーション(第68回)

 

 

 

 

 

 

組織づくりに活きるファシリテーション

     

石沢 朝子

(東神戸病院リハビリテーション科)

 

 

 

リハセラピストの私が、50人を有する組織のトップに立ったのが2年半前。若葉マークの科長が最初に取り組んだのは、スタッフ一人一人との対話、1on1ミーティングでした。活きたのがファシリテーションスキル。当初「最近どんな感じ?」と聞かれ「いや、どんな感じと言われても…」と言い淀んでいたスタッフも、回を重ねるにつれ、どんどん豊かに発散するようになりました。仕事だけではなく、心身の状態、家族の状況、将来の夢や不安など。ポツリポツリ吐露する話に、私は耳を傾けます。時にはクローズな質問で突っ込んだり、ここぞという場面はオープンクエスチョンで深めて聞いたりします。大切にしたいのは、自分の思いを言語化して伝える経験、しっかり聞いてもらえたという安心感。それらが「心の体力」を温め、厳しい状況でも前を向く強さを生み出すと信じられるからです。走りながら勉強する日々ですが、ファシリテーションを学び続けて本当に良かったと感じています。

(認定講師リレーエッセイ第68回 2022年12月16日)

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