【記事】「実践してきて良かった」と思った瞬間(第76回)

 

 

 

 

 

 

「実践してきて良かった」と思った瞬間

     

坂田 啓子

(佐賀県産業人材担当コーディネーター・
元公立病院事務長)

 

 

書くことで承認され、自分がどうありたいかが導き出される「定例進捗会議」。勤務していた病院でも、面談に最適な方法でした。職員のネガティブな思いを書き出し、一緒に落ち着いて俯瞰して見ることで、逆にポジティブな思いが導き出されるという経験も。「私の気持ちが、ここに全て書いてある!」と、感嘆の声を上げた職員もいて、信頼関係が高まりました。病院で初めて、コロナ患者の入院受け入れを開始した時のこと。何をどう準備すればいいのか、不安でいっぱいの中活躍したのが、「役割分担会議」のフレームでした。役割を時系列で、各部署に振り分けることが容易にできました。3年前までは、病院でほこりをかぶっていたホワイトボードが、活躍し始めたのです。そして私の退職の日。病院のトップから「ホワイトボードに事務長は書いていましたね。これからも、誰かしっかり続けてください」との言葉がありました。「実践してきて良かった」と思った瞬間でした。

(認定講師リレーエッセイ第76回 2023年5月1日)

 

3年前まで、ほこりをかぶっていたホワイトボード。
会議後、ドクターもナースも薬剤師も、議事録として記録することが恒例に。