【記事】対話が生まれる手順書づくり(第90回)

 

 

 

 

 

 

対話が生まれる手順書づくり

     

福家 真琴

(徳島県、チーム徳島、チーム行政)

 

 

「人間は文字を読まないんです」。手順書があっても、なかなか業務の効率化・スリム化が実現できない。そんな状況を嘆く上司や同僚に、私がいつもお伝えする言葉です。それを聞いた相手は、驚愕・納得・苦笑…。状況によって、いろんな表情を見せてくれます。私は日ごろ、ホワイトボード・ミーティング®︎を使った手順書を手掛けることが多いのですが、そのプロセスで感じるのは「人は単なる文字だけではなく、視覚的な情報や体験を求めている」ということ。「文字も数字と同様、読み解くための工夫が必要なのだ」と考えてみると、分かりやすいかもしれません。人が文字を読まない理由は、「他者と対話しようとする本能」が備わっているからではないか、と私は考えます。ならばそこに寄り添い、「対話が生まれる手順書」を作り出せたら、人はスムーズに理解し、実践に移せるのではないか。この場に合う可視化や可聴化は何なのか。それを問い続けるのが、ファシリテーターたる自分の役目だ、と思っています。

(認定講師リレーエッセイ第90回 2023年12月9日)

 

1年間、壁に貼りっぱなしにしていたスケジュール。
職員の足並みが揃うきっかけに