【記事】思いを「可視化」することの価値(第81回) 鈴木智惠子さん

書くことで思いを受け止める意味の凄さ。私の中でのその実感は、令和元年8月佐賀豪雨の災害支援の板書から始まりました。そして現在、佐賀県医療的ケア児等就園支援コーディネーターの立場で行う保護者と保育園、行政とのケース会議のファシリテーターの場に引き継がれています。保護者からは「こんなに聴いてもらったことはなかった」、支援者からは「次までの目標と担当が決まり助かる」との声が支援会議初日から出ています。就園まで数年かかったある保護者は、会議終了後の感想を話す際に「役所はこんなに聴いてくれなかった」と涙され、多くの支援者がもらい泣きして胸が熱くなる場となりました。同席した行政担当者もお互いの理解の程度を可視化せずに本当の意味で相談に乗れていなかった事実を知ることになり、ホワイトボードに書き残す価値を感じた瞬間でした。今後も行政や保育園等の業務と関係改善に繋げるための可視化を継続したいと思っています。

(認定講師リレーエッセイ第81回 2023年8月22日)

ホワイトボードに書くことで、参加メンバーの思いを受け止める

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