【記事】ファシリテーションで、お互い様の気持ちを育む経営(有限会社菅原物流)

有限会社 菅原物流(山形県鶴岡市・従業員83人)は、会議や研修にファシリテーションを取り入れた経営を大切にされています。その中心は、総務管理部長の菅原真実さん。菅原さんは社外でも「つなぎたがり庄内」代表を務めるなど、地域共創コーディネーターとして、またホワイトボード・ミーティング®認定講師として活動を続けています。今回は、社内でのホワイトボード・ミーティング®︎の実践などについてお話を伺いました。

過去記事はコチラ。

目次

ファシリテーションとの出会い

菅原さんとファシリテーションの出合いは2017年。当時の物流業界はドライバー不足が深刻で、職場環境を整える必要に迫られていました。「チームで仕事ができる会社にしたい」という思いから、現場責任者と2人でファシリテーションの1日講座を受講したことが最初のスタートになりました。

「より実践的なファシリテーション技術を身につけたい」。そう考えた菅原さんは2019年、東北公益文科大学大学院が主催する公開講座「共創の技法」に参加。山形県庄内地方では、同大学を中心に、地域ぐるみで「地域共創コーディネーター」の養成に取り組んでいます。菅原物流では、7年間で10人がこの講座を受講。菅原さんは「話を聞く力が付き、ファシリテーションへのハードルが下がった」といいます。

 ◯同大学院の「地域共創コーディネータープログラム」募集ページ(2026年)はこちら

 

そして、2022年には「ホワイトボード・ミーティング®」を受講。自身が認定講師資格を取得して、研修会を実施するなど、社内ファシリテーターの育成を進めてきました。

社員がファシリテーターとなって、会議を進行

2022年にホワイトボード・ミーティング®認定講師となった菅原さんは、社内研修会を継続的に実施。はじめは幹部社員向けに行い、次は幹部社員とドライバー社員一緒に参加してもらうなど、徐々に実践の輪を広げていきました。2023年以降は毎年、ホワイトボード・ミーティング®開発者のちょんせいこを研修講師に招き、スキルを磨いています。

ファシリテーションが社内に浸透した現在では、会議や面接、報告書など、業務のあらゆる場面で活用が進んでいます。「日常的に使われるようになったおかげで、研修を受けていない人でも、意見を可視化することが当たり前にできるようになりました」と菅原さん。
 
例えば、共有のハードルが高い事故報告についても、ホワイトボード・ミーティング®「企画会議」のフレームを用いることで、より客観的に分析ができ、深い内省が進むそうです。結果的に、今後の対策を整理して考えることができ、事故を未然に防ぐことにもつながります。

成果とこれから

菅原さんは、これまでの取り組みの成果について、次のように振り返っています。

〇面接での成果
 ・複雑な情報の整理が安易にできる
 ・面接を標準化し、公正な評価が可能になる
 ・動画モードでのエピソードの共有で、人柄が伝わりやすく相互理解につながる

〇報告での成果
 ・報告者が自分事として捉え、じっくりと向き合える
 ・イキイキとした報告書になり、伝わりやすい
 ・可視化することで、「成果」と「課題」が抽出しやすい

〇内省での活用
 ・可視化により、現状をしっかりと見つめることができる
 ・可視化により、強みや問題点が分かりやすく整理につながる
 ・自己選択・自己決定がしやすくなる

今後について菅原さんは「すべての報告書の作成前に、ホワイトボード・ミーティング®で整理・深掘りすることが目標。より効果的な面談が実現できるよう、コミュニケーションを良好にするための環境を整えていきたいです。ファシリテーションの力で『お互い様の気持ち』を育み、社内に好循環(下図)が生まれることを願っています」と話しています。

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