【記事】スクールソーシャルワークとホワイトボード・ミーティング®︎(エッセイ9)

 

 

 

 

スクールソーシャルワークとホワイトボード・ミーティング®

     

野尻紀恵
(日本福祉大学 教授)

スクールソーシャルワーカーは、学校を基盤としてソーシャルワークを展開し、子どものエンパワメントを考える仕事です。そのためには学校教員とスクールソーシャルワーカーの協働の営みの創造が、最大の課題。しかし、実はこれが簡単ではありません。専門職として互いのアセスメントを、上手に伝えあうのが難しいのです。

ホワイトボード・ミーティング®︎のホワイトボードケース会議は、教員の言葉をホワイトボードに記述することで、様々な情報が構造化されます。すると不思議なことに温かい空気が流れ、参加者が一人の子どもを徹底的に大事にする場となっていきます。終了後は「こんな温かく、元気をもらえるケース会議に参加したのは初めてです」と、キラキラした目でホワイトボードの前に参加者が集合し、さらに語り合います。「またケース会議やりましょう」と言われます。子どもをエンパワメントする一歩を共に歩み始める瞬間です。スクールソーシャルワーカーとしてこんなに嬉しいことはありません。

 

ホワイトボードケース会議の参加者の声と強み

 (認定講師リレーエッセイ第9回 2020年10月5日)