【記事】外国ルーツの子どもとホワイトボード・ミーティング®︎(第33回)

 

 

 

 

外国ルーツの子どもとホワイトボード・ミーティング®︎

     

葛尾 あゆみ ネイデ

(バイリンガル教員)

 

 

外国にルーツをもつ人の多くは、日本語の文章を書くのに苦手意識が強く、書きたがりません。私もそのひとりでした。そこで私は、ホワイトボード・ミーティング®︎質問の技を使い、子どもたちの話を聞くことからスタートしました。私が子どもにオープンクエスチョンで話を聞き、それを黒板に書きます。その後、子どもは黒板を見ながら「振り返りジャーナル」に書き写します。私は子どもが書き終えた文章に赤いペンで線を引いて、プラス(ポジティブ)なコメントを書き、顔のマークのハンコを押して、次の時に返します。最初は「日付・ネイデ先生へ・テーマ」を書くだけで精一杯。絵だけの時もあります。でも、そのうちに、ノートを見ただけで「オープンクエスチョンで聞いて書くのだ!」と定着しました。エピソードが思いつかない時は「例えば?」と聞いてくるようになりました。1年たった今では、振り返りジャーナルも作文も嫌がらずに書きます。練習するとできるようになるのは本当だ!

(認定講師リレーエッセイ第33 回 2021年4月8日)