【記事】ファシリテーション授業 学生たちの変化に手応え(第91回)

 

 

 

 

 

ファシリテーション授業
学生たちの変化に手応え

     

田中 雅子

(北海道教育大学釧路校 准教授)

 

特別支援教育を専攻する大学1年生が履修する「社会科学入門」で、ファシリテーション技術の習得と活用に取り組みました。将来、教師になった時には子どもたちや保護者、同僚とやりとりする力が求められ、ファシリテーション力が必須になります。授業では「13歳からのファシリテーション」(ちょんせいこ著・メイツ出版)をテキストにホワイトボード・ミーティング®︎に取り組みました。コロナ禍で高校生活を送った影響なのか、穏やかで、いい意味で人とぶつかり合わない、相手を気遣うのは上手だけれど、自分の話をなかなかできない学生が多い。4月当初はそんな印象でした。でもその姿は変わっていきます。最初は「質問の技カード」を使ったペア・コミュニケーションを繰り返し、定例進捗会議や企画会議での話し合いにチャレンジをしました。「大学生の修学旅行を企画しよう」というテーマで、普段はおとなしい学生が地元愛を語って一目置かれたり、大学で学ぶことの意味を「哲学対話」するなど、対話と笑顔があふれる学びとなりました。普段の会話にも良い影響があったと振り返る学生もいて、毎週の積み重ねに手応えを感じる授業となりました。

(認定講師リレーエッセイ第91回 2023年12月20日)

 

対話と笑顔があふれる学びの場に