【記事】教員養成の新たなモデル構築を目指して(第96回)

 

 

 

 

 

教員養成の新たなモデル構築を目指して

     

吉田 誠

(山形大学 教授)

 

私が行う「教職論」の授業では、今年1月出版の拙著『「ちゃんとしなきゃ」から解放されて自分らしく成長する教師になる方法』(東洋館出版社)を用いて、新たな試みをしています。

この本では、生涯発達理論に基づいて、異なる見方・考え方をする人々が相互に学び合う環境づくりとその課題を明らかにし、教師として成長する過程で直面する課題とそれらを克服する見方・考え方を段階的に示しています。学生たちは、授業を通して自分に向き合い、教師としての目標実現の障壁となる無意識的な見方・考え方を自覚し、発達の見通しを持った目標の再設定を行う個別学習に取り組んでいます。そして、考えたこと、大切だと思うこと、今後に生かしたいこと、について、ホワイトボード・ミーティング®︎の「企画会議」を用いて交流し、「異なる見方・考え方から学び合う協働学習」に取り組んでいます。

インプットとアウトプットのバランスに配慮しながら、ホワイトボード・ミーティング®を導入することで、教員養成の新たなモデルの構築を目指しています。

(認定講師リレーエッセイ第96回 2024年5月16日)

 

「企画会議」のフレームを用いた、学習の振り返り活動の様子